協力校経営は楽しい!

「事業の目的は利益の追求ではなく、顧客の創造である。」

これはマネジメントの神様といわれるピーター・ドラッカーが残したとても有名な言葉です。日本では彼の著書が漫画化されて高校生に大人気になったくらいですから、ご存知かもしれませんね。

とはいえ、これから協力校ビジネスをはじめようか、というときにいきなり「事業の目的は顧客の創造だ」といってもピンとこないのではないかなと思います。そこで今回は、協力校ビジネスにおける私なりの「顧客の創造の10のステップ」についてお伝えできればと思います。


最初に「泥縄式」の話をします。これは「泥棒を捕らえて縄をなう」の意から、事がおこってからあわてて対策を立てたり準備をしたりすること《コトバンクより引用》を言いますが、一般的にはあまりいい意味で使われないようです。

しかしビジネスでは「お客を見つけてから準備をはじめる」のが正解。なにより「お客」が先なのですよ。

ビジネスの現場では、何人か集まると必ず「もう少しきちんと準備を整えて…」といったことを言いだす人がいます。たいていの場合、知的で弁の立つ人が言い出すものですからその言葉には説得力があります。しかし、それに従った結果、いつまでたってもお客を見つけることをせずにビジネスチャンスを逸してしまうなんてことになりがち。そんな経験、ありませんか?「泥縄式」は、このような愚行を戒めるための教訓です。

「泥縄式」は京セラやDDIという大企業を興し、JALの再生をやってのけた稲盛和夫氏から直接に教わりました。稲盛氏から経営を学ぶ経営者の塾:盛和塾(2019年末に解散)に通っていた時のことです。もちろん多数の塾生の中の一人としてです。。稲盛氏いわく、京セラが大きくなるにつれてそんなことをいう人がいっぱい出てきたが、そのたびに「泥縄式」を教えて乗り切ったのだとか(笑)。


いいですか。ビジネスとはお客を作ることです。頭のいいあなたは頭でっかちになる前に、理屈抜きでこのことを肝に銘じてください。


次に話を進めましょう。もしこれから私が協力校をはじめるなら次のステップで「顧客の創造」を進めます。因みに「顧客の創造」が実現するのは❽の段階です。

❶協力校に申し込んで「茅ヶ崎方式〇〇校」という名前をゲットする。

❷簡単なウェブサイト(ホームページ)を創る。

❸英語会のウェブサイトとリンクする。

❹ニュースレターを書く。

❺知人にニュースレターを送って「友達10人に転送して」と協力をお願いする。

❻メールアドレスを集める。

❼ニュースレターを書き続ける。

❽学びたいと行ってきた人からさっさと会費をもらう=お客にする。

❾一夜漬けでいいから講座の準備をする。

❿素知らぬ顔で講師をやる…


少し解説しておきましょう。

まず❶ですが、これは覚悟のようなものですね。「えい!」といった感じでお金を振り込んで自分自身をスッキリさせます(笑)。協力校名は分かりやすさが肝心です。近くに協力校がないのなら平気で「〇〇中央校」とかつけてしまいましょう。

認識しておいて欲しいのは、あなたが作る学校なんてあなたを知らない人は誰も相手にしないということです。ところが「茅ヶ崎方式〇〇校」と名乗ることで40年にも及ぶ茅ヶ崎方式の実績とか、全国ネットで協力校があるとか、「信頼」につながることがたくさん手に入ります。こういうバックボーンを借りるのは本来は高価なものですが英語会さんは破格に安い(笑)!

次に、考えがぶれないように❷で文字にして公開しておきます。最近は無料で簡単に洒落たウェブサイトが作れますので自分でやってしまいましょう。凝る必要はまったくありません。お金が入ってきてからお金をかけて凄い?のを創りましょう。

「使える者は親でも使え」ではないですが、❸英語会さんは活用しないと。英語会さんのウェブサイトを見た人があなたの近くに住む人なら、必ずあなたのウェブサイトにやって来ます。そのチャンスを逃してはダメ!もしそこから問い合わせがあれば「見込み客」ゲットです!!!

そして、とにかく❹ニュースレターを書きはじめましょう。英語に関するちょっとしたことでいいと思います。ネタは英語会さんから毎週送られてくる教材に関連させておくと楽です。週に1回は発行できますから。協力校になっていないとネタに困りますよ。ネタ切れは本当につらい…(笑)。なになに、送り先がない?それは次のお話です。

さあいよいよ見込み客探しのスタートです。まずはあなたが協力校をはじめることを電話やメール等で知人に知らせましょう。それから知人に❺ニュースレターを送って、面白かったら英語に興味のありそうな知人10人に転送して!と依頼しましょう。

そうそう、ニュースレターには必ず「読者になる」ボタンを入れて❻メールアドレスを集めましょう。この❻がとても重要。あなたはここで初めてあなたのビジネスの「見込み客」をゲットすることに成功します。はじめはメールアドレスだけが頼りの関係ですが、今後、あなたが協力校を発展させていく基礎となる資産ですからなにより大切に!

因みに「知人の紹介の10人から」は、日本のマーケティングオートメーションの第一者である石崎力也氏👇の教えの受け売り(笑)。実はメールアドレスを集める基本中の基本です。以外にアナログです。因みにこの方法で集まった100のリストを1000にする方法もありますよ!…ここでは教えてあげないよ(笑)

こうして集めた見込み客。性急に売り込んではダメです。まずは関係を深めていくために❼ニュースレターを送り続けましょう。ただし、送りすぎにも注意!また、ニュースレターで売り込みをするときは十分な注意が必要です。ここはノウハウが必要です…ここでは教えてあげないよ(笑)

ついに売り込みに食いついてくれる人が出てきました!さあ、ごちゃごちゃ考えずにさっさと❽会費をもらってお客になってもらいましょう。まさに「泥縄式」です。ついにあなたの「顧客」が誕生しました!!!

さあ、ノンビリしていられません。❾一夜漬けでいいので講座の準備です。まあ、たいていは初級:C1でしょうから、あなたなら余裕で対応できます!!!私のような英語が教えられない人は誰かに講師を頼みましょう。

❿いよいよ本番です。不要な発言、「あなたが初めての受講生です」「今日が初めての講座です」などは一切言わずに、10年も前から講師をやっているプロの顔で講座をはじめましょう!

とまあ、こんな感じです。あとは野となれ山となれ…


少し専門用語を入れて解説すると、あなたは協力校ビジネスをやろうと思った段階でマーケット、すなわち「お金を払って英語を学びたい人たち」の存在を認識しているわけです。周りを見渡せば英会話学校だのオンライン英会話だのがいっぱい宣伝していますから、マーケットの存在自体は疑う余地はあまりありませんね。

次にこのマーケットに乗り込んでビジネスをしようというのですから勝算、すなわち「あなたが選ばれるための何かとんがったもの」を持っているはずです。それが「茅ヶ崎方式」だったり「駅前」だったり「マンツーマン指導」だったり…。競合を想定してここはとんがっておかないと箸にも棒にもかかりません。最近は「オンラインで」なんていう人がいますが、今時、オンラインがとんがっているなんて思っていたら大間違いです。このとんがり方でターゲット層が見えてきます。


【例:梅田校の場合は…】

大阪駅から90分圏内に住む(大阪駅前がトンガリ:でも競合がいっぱい)、30代から50代の社会人で(大阪駅前がトンガリ:でも競合がいっぱい)、過去にお金を払って英語を学んでいて(経験があるので価格より内容が重要=トンガリ:茅ケ崎方式と梅田校オリジナル)、すでに英検2級程度の英語力を持っていてさらに上を目指し(より高みを目指せる教材=トンガリ:茅ケ崎方式の魅力)、英語を使って仕事をしたい、または英語学習をライフワークにしたい(実用英語=トンガリ:茅ケ崎方式と梅田校オリジナル)、さらに英検1級や準1級を取りたい(ハイレベルな教室=トンガリ:梅田校オリジナル)といった人に向けてビジネスをするぞ!と「ターゲット」を決めています。振替受講ができたり、ZOOM受講ができるのも茅ヶ崎方式の中ではトンガリといえそうですが、梅田校のトンガリは何といっても優秀な講師陣です。なにせ全員が英検1級・TOEIC970点以上で講師の経験も実績も豊富。もし私が講師だったらとんがるどころか凹むところです(笑)


マーケットが見えて、あなたの強みが整理できて、ターゲット層が定まってようやく「宣伝広告」という段階になります。宣伝広告の目的は「見込み客の獲得」です。知名度アップとか、イメージアップとか大企業の広告宣伝の考え方は小さな協力校には馴染みません。ずばりメールアドレスを集められなければ協力校としての宣伝広告は失敗です。ホームページに何百人も来たからって一体それがなんなんですか?アナログ感満載でも知人の紹介で集めたメールアドレスが貴重な理由が分かってもらえましたか!

こうしてあの手この手で出会った「見込み客」とよい関係を築き顧客になってもらうこと、さらにはその顧客に期待を上回る得をしてもらい続けて関係を長く保つことがビジネスと言うことです。


私はビジネスのこの10のステップ(❾❿は講師に任せています)が大好きで事業をやっています。お金はもちろん重要ですがビジネスの目的ではないというドラッカーの言葉が本当によくわかります。いろいろと企画して、ようやく出会えた人たちの人生に伴走できるビジネスというものが、とっても楽しいのです!

私が協力校を勧めるのは「楽しい!」だけが理由ではありません(笑)。講師だけだと❾❿が仕事になってしまってあなたが創意工夫できる❶から❽が主体的にできないというのが理由です。いえ、最大の理由は集まった顧客があなたの顧客ではないからです。

例えばあなたがEタイプで学校で英語を教えているとしたら。あなたが教える生徒はあなたの生徒のようでありながら正確には学校の生徒、学校の顧客です。決してあなたの顧客ではありません。会社員も含めて、会社勤め、組織勤めは全てそうですね。あなたは担当者に過ぎず、顧客はすべて会社や組織の顧客です。

しかしあなたの経営する協力校の生徒はまぎれもなく「あなたの顧客」です。いうまでもありませんが、あなたを成功させてくれる、ストレートに言えば豊かにしてくれるのはあなたの顧客だけです。良い顧客を創っていかないと、いつまでたってもお金の不安と付き合わねばなりません…


私は、普通の人、庶民がビジネスで成功する唯一の方法は、コツコツと顧客を創り維持することだと信じています。そしてその方法には正解も完成もなく、まるで「生き物」のようであり、あなたが手塩にかけて育てることではじめて成長するものだと思っています。その積み重ねが少しずつ形になって、いつかは唯一無二の存在となって大きく成長するのだと思います。

特別な才能を求めるより、正しい目的と不断の創意工夫をしましょう。それができれば誰もが成功する可能性を秘めています。もちろん、あなたも、です。

あなたがそんな日を迎えるためには「あなたの顧客を創りはじめる」ことが何よりも大切です。私があなたに協力校をはじめて欲しいと思う理由は、まさにそういう日をあなたとともに喜び合いたいからです。


突然ですが…お疲れでしょうから今日はこのあたりで勘弁しておきます(笑)

違う違う、勘弁してください!書き疲れてヘロヘロになってきました…

次回以降にまた続きを書いていきますので、ぜひお楽しみに!