育児介護休業法、改正

親子関係の研究は長い間「母子」に集中していましたが、米国で1980年代、日本では1990年代以降「父子」への関心が高まり、わが国では1992年に現行の育児休業法が施行されています。同じ時期、日本は少子化が社会問題としてクローズアップされはじめ、2002年の「少子化対策プラスワン」により男性の育児参加は政策課題となり、2010年に厚生労働省が開始した「育メンプロジェクト」によって「イクメン」という言葉が定着するようになりました。しかし実際はというと様々な制約から男性による育休取得はほとんど利用されませんでした。これを踏まえての今回の改正です。

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今回の改正は、雇い主側に育休取得を奨励する義務を課すことで育休を取りやすくするのが狙いです。まずは従業員1000人を超える大企業が法律の拘束を受けます。

私の暮らす大阪市城東区は子育て層が多いことで注目の地域(人口増加率が日本一の地域)で、平日の昼間でもパパが小さなお子さんを連れて散歩する光景は日常です。私もイクメンでしたので、その光景を懐かしく微笑ましく眺めたりしています。

日本は、古来から両親、祖父母にとどまらず親戚からご近所まで、みんなで子どもを育ててきた国です。「一人親が子育て中に…」といった不幸なニュースを見るにつけ、戦後、すっかり崩壊した社会による子育てをどうすれば元の形に戻せるのかと心を痛めてきました。今回の改正が少なくとも「両親による育児」を促進してくれることに心から期待します。

経営者にとっては頭を悩ませることになりそうですが…。子どもたちのため、社員のため、社会のため、何より、より良い会社にするためと捉えてがんばってください。

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