国会議員の本業は…

今週の茅ヶ崎plusでは「二重国籍禁止は合憲」というニュースを取り上げました。この問題、国会議員の蓮舫さんのケース、プロテニスプレーヤーの大坂なおみさんのケースがマスコミでクローズアップされましたね。この二重国籍問題、意外にも対象者が数十万人おられ、今のところ、コロナ感染者数よりも圧倒的に多いので、身近な問題なのかも知れません。

ところでもっと身近な「二重」といえば副業問題。私の若い頃(30年前と言うことにしておきます)は「副業厳禁」がサラリーマンの常識でした。見つかったら首とか減給とか、出世の見込みゼロとか、上司から脅されたものです。その上司が副業でつるし上げられた時は笑いましたが…編集後記に続く。

サラリーマンになってからも2年間、学生時代からの仕事を続けていました。どんな仕事かというと、雑誌の取材の下準備。東京の出版社からの依頼で、関西の人気飲食店特集を組むときなどに事前に人気店のリストを作ったり、現地に行って撮影の交渉をしたり、モデルを手配するようなことをやっていました。

とっても楽しい仕事で、外食好きの私には趣味みたいなものだったので会社に了解を取って主に休日にやっていました。取材のガイドもしてましたので、時にはデフ板をもってカメラマンのアシスタントのようなことも。

そうそう、モデルで出てもらったのがあをいさんと親しくなるきっかけ!光文社から出ていたJJっていうファッション雑誌の仕事でした。

その話はまた別の機会にするとして、難しかったのは2つの仕事をすることではなく、社内の人間関係でしたね。親しい人は大した金額にならないし、特殊な仕事だったので大目に見てくれてましたが、そうでない人は陰口を叩いてました。中には「サラリーマンたる者、会社一筋…」などと説教してくださる先輩も。

当時は景気もまだまだ良くて、お金が欲しければ山ほど残業すればよかった時代で割増の残業代をもらうのが何より合理的。上司も「遅くまで頑張ってるな」とか言ってくださるし…。わざわざ副業して2つの会社に仕える必要性なんてなかったと思います。私の場合は自営でやって、しかもお金が主目的ではなかった…

会社の仕事だけでは手に入らない知識や知恵、人脈や経験、将来の奥様といったお金では買えないものを手に入れている実感がありました。

サラリーマン3年目に入るとさすがに忙しくなって、その仕事は後輩に譲りましたけれど…アシスタントをしてくれたマツヤマモトエ(超有名女優の本名)は元気にしてるかなあ…

さて、今はやりの副業は当時よりも「お金」色が強い気がします。残業が厳しくなった分、会社からの給料だけではやっていけない人が増えているのでしょう。会社も給料を多く出せない分、規定を緩くして人を集めないと…

会社自体が副業OKなんで社内の人間関係はだいぶ楽になっているのではと想像します。とはいえ、2つの会社で働く苦労はあるわけで…

実は私、副業にもろ手を挙げて賛成という人ではないんです。特に2つの会社に仕えるタイプ、つまり「雇われ×複数」型にはちょっと否定的かな。専門職ならいいですが、時給色の強いものだと自分自身が時間的にも精神的にも消耗品になって追い込まれてしまいそうです。

私が勧めるのは「クライアント×複数」型。会社をクライアントと考えて付き合っていく感じ。会社員でありながら自営業のような感じですね。ちょっとカッコイイ(笑)

現実的には、会社に勤めながらの副業は自営型で取り組むのがいいと思っています。場合によっては一人合同会社を設立して仕事を請け負うスタイルもあり。そうすれば消費税をもらう側になるかもです。あれって預かり消費税だから後で預かった分を税務署に納めるのが原則ですが、商売の規模次第でもらいっぱなしになることもあるんですよ。合法的な税金の「ポッケナイナイ」です(笑)。副産物としては、そんな税金のこととか、社会保障のことなど、サラリーマンでは必要のなかった知識が身につきます。人とのつき合い方も変わります。

そんなわけで、PHILOSでも会社員さんの副業型講師を募集しています。専門職なので業務委託のような感じです。消費税をお支払いすることも可能。また主婦の方も大募集。配偶者控除の150万ルールを守りつつ、もっと稼ぐスキームもお教えしますから大丈夫!

話が「副業」どころか、PHILOSの求人にすり替わってしまいましたが、本来の「二重国籍」の問題に戻りましょう。

今回、東京地裁で二重国籍の禁止は違憲にあらずという判決が出ましたが、時代の変化から考えると、二重国籍禁止では様々なところでつじつまが合わなくなってきそうです。

副業が広がったのは会社側の都合が大きいのと同様に、二重国籍を認めた場合の国側のメリットをよく考えて、国側から国籍法を変えていくといいような気がします。

蓮舫さん、国会議員なら怖い顔して批判ばっかりしていないで国会議員の本来の仕事、議員立法案を提出しましょうよ。応援します!!!

そんな感じです。