熱いピザを食べるタイミング…

今週の茅ヶ崎plusでは「政府高官の国会答弁拒否が急増」を取り上げました。よくメディアでも取り上げられる「答弁を差し控えさせていただきます」ってやつです。2018年にはなんと580回も拒否したとか。これじゃあ、質疑になってませんやんか。

ところで、日本の国会ではじめて党首討論が行われたのは1999年11月10日の第146回国会でのこと。最初の質疑は当時の民主党代表、鳩山由紀夫氏から自民党、故小渕恵三首相に向けられたものでした。そのやり取り…

鳩山氏:今日、総理は朝何を召し上がったでしょうか。私は、今朝はピザを食べてまいりました。特に、温かい、非常に熱いピザをおいしくいただいてまいりました。総理にまず、これは官僚の皆様方の助けは要らない話でございますから、何を召し上がったか、お尋ねをしたい。

これに対し、小渕総理が内心「つまらんこと、聴くな!」と思われたかどうかは分かりませんが「答弁を差し控えさせていただきます」とは答えず、

小渕総理:いつものとおり、日本食の食事をいたしてまいりました。温かいピザを食べられたということでありますが、アメリカのオルブライト国務長官から以前、冷たいピザもまたおいしいと言われたことがあります。

と対応。当時の平和国家日本を象徴するようなエピソードですね。編集後記に続く…

「~問う」「師、曰く~」からなる論語、「そもさん」「説破」からなる一休問答など、教育の本質は質疑と言って良いのではないか、と思っています。なので、教室を経営していることもあって日頃から質疑のクオリティーには神経をとがらせているつもりです。

さて、この質疑ですが、力関係で成り立っています。もし答える側に力がある場合、「なんでそんな質問に答えなあかんねん?」という答えが返ってくることがあります。あ、すみません。言葉が乱暴でしたね。正しくは「お答えを差し控えさせていただきます」です。政府高官の答弁が何となく傲慢に感じるのはここからきているような気がします。

裏を返せば、質問する側に力がない証拠でもあります。国会質疑という場において力を発揮できない質問者にも問題がありそうです。ずばり「なめられています」。テレビの国会中継を観ていても「この人、なめられてはるわ」と思うことが多々あります。

この力関係ですが、単に権力によるものではなく、知力も大きく影響します。我が家では「いい質問ができるのが一番、いい答えができるのが二番、答えられないのが三番」という知力の序列が決まっています。例えば…

あをいさん:あの、あれ。ほら大切にしてるあれやん。ないねん。どこにあるか知らん?

これはなかなか含みのある質問ですね。油断せず、深く考える(忖度する)と…

いちぜんや:あをいさんが大切にしているものを私が知っているか、試されている。危険なひっかけ問題だ。

と取ることができるし、そうなれば答えは…

いちぜんや:ああ、あれな、あれ。大事にしてるやつやん。どこに置いたの。また、ほっぽり出してたんと違う。しゃあないなあ、一緒に探すわ…

となります。うーん、あをいさんをよく知っているからこそできる、なかなかの名回答!さすがだ…

ところが額面通りに受け取ると…

いちぜんや:あれって何?あれでわかったら苦労せんわな。あれが分からな、探しようがないやろ…

うーん?この流れは高い確率で喧嘩になりそう。くわばらくわばら…

最近、流行りの答えでは…

いちぜんや:ちょっと何言ってるかわかんないんですけど…

あをいさん:はあ⁉ ※と言って睨む

まあ、私がどう答えようと、我が家の最高権力者はあをいさんですから「あれを見つける」という答えを出す以外に私や娘には生き残る道がありません。ところが娘は平気で三番目の回答、そう「そんなん、知らん」と返事。あをいさんも「あ、そう」とスルー。えー、そんなんでいいの?あれ、もしかして我が家の一番下っ端は私?と思う瞬間です…

話がそれすぎました(笑)国会の皆さん、国会を開けば一日3億円がかかります。民主主義のコストと言えばそれまでですが、その大前提の「いい質問をしてきちんと答える」という正しい姿を見せてくださいね。子どもも聞いてますからね。内輪にしかわからない言葉や話題で、しかも忖度しまくっておしまいでは、最後には最高権力者の国民から質疑の間も与えられず「退場!」と宣告されますよ…

で、冒頭に戻って鳩山さん。史上初めての党首討論の朝に熱々のピザですか。さすが宇宙人と呼ばれる鳩山さん、と妙に感心です(笑)。普通の人ならあまり熱いのを頬張ると、口の中をやけどして質疑どころではなくなります。そこいらの国会議員さんにとって、ピザは質疑前には不向きな朝食と思います…鳩山さんの真似は禁止!

そんな感じです。